お中元のお礼状はマナーとして大切。
しかし相手や自分が喪中の場合は、どのように書くのか迷うところですね。
喪中のときのお中元のお礼状の書き方と例文。
家族が代筆する際の注意点についてまとめました。
参考になれば幸いです。
お中元のお礼状は喪中の場合どうする?
お中元のお礼状は喪中の場合、シーンに応じて書く内容も変わってきます。
こちらが喪中のところ相手からお中元をいただき、そのお礼状を書く場合。
相手がこちらが喪中であることを知らないのなら、速やかにお礼状を出し、お中元のお礼を兼ねて亡くなったことを伝えましょう。
構成としては以下のとおりです。
⒈ 季節の挨拶
⒉ お中元のお礼
⒊ 亡くなったことを伝える
⒋ 連絡が遅れてしまったお詫び
⒌ 故人がお世話になったことへの感謝
⒍ 相手の人の健康を気遣う言葉
⒎ 結びの言葉
喪中の相手からお中元をいただいたら。
お礼状の基本的な構成は変わりませんが、慰めの言葉を添えましょう。
⒈ 季節の挨拶
⒉ お中元のお礼
⒊ 身内を亡くした相手への気遣いの言葉
⒋ 相手の健康を気遣う言葉
⒌ 結びの言葉
通常時のお中元のお礼状であれば、冒頭の挨拶で
「ますますご健勝のことと存じます」
「お元気でお過ごしのことと存じます」
などと明るいイメージの言葉を選びますが、今回はこのような表現は避けます。
身内を亡くされたのですから、文面には細心の注意を払いたいもの。
相手への慰みの言葉は、あまりクドクドと書くと余計に相手の気持ちを沈ませてしまうかもしれません。
書くときは簡潔に。
故人のお葬式に参列していたり、一度きちんと相手に慰みの気持ちを伝えたことがあるのなら、お中元のお礼状ではあえてそこに触れなくても良い場合もあります。
お中元のお礼状の例文喪中の場合
お中元のお礼状の例文を喪中の場合ということで載せておきます。
自分なりにアレンジして、お礼状を書いて行きましょう。
拝啓
暑さ厳しき折、〇〇様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度は父〇〇のためにお心のこもったお中元の品を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
父〇〇は、本年〇月〇日に永眠致しました。
本来であれば逸早くおしらせすべきところ、ご報告が遅れましたこと深くお詫び致します。
お送りいただいたお品は父の好物で、さっそく仏前に供えさせていただきました。
父もさぞかし感謝していること存じます。
心より御礼を申し上げます。
生前に賜りましたご厚情に感謝すると共に、〇〇様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
敬具
拝啓
残暑厳しき折、〇〇様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度は結構なお中元の品を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
いつもながらの細やかなお心遣いに恐縮するばかりでございます。
父〇〇の葬儀の際には大変お世話になりました。
父も〇〇様に見送られ、満足して旅立ったことと存じます。
深く感謝申し上げます。
今年は例年にない猛暑と聞いております。
何卒ご自愛くださいませ。
敬具
拝啓
残暑厳しき折、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この度はご丁重なお中元の品を頂戴いたしまして、有難く厚く御礼申し上げます。
〇〇様がご逝去されまして皆さまお寂しいなか、このような細やかなお心遣いをいただき恐縮するばかりでございます。
暑さはまだ続きますが、皆さまくれぐれもご自愛のうえお過ごしください。
略儀ながらまずは書中をもって御礼申し上げます。
敬具
※ 自分が喪中のときのお中元マナー→ 喪中の期間のお中元 のしは?お返しは?【自分が喪中の場合】
※ 相手が喪中のときのお中元マナー→ 喪中の人へのお中元は贈っても良い?マナー&お礼をいただいたら
お中元のお礼状を代筆するときは
お中元のお礼状を代筆しなければいけない場合もあるかと思います。
「身内の誰が亡くなったか」「お中元は誰宛てに届いた品なのか」などにもよりますが、念のためにお中元のお礼状を代筆する場合のマナーも知っておくと、いざというとき使えます。
ただし贈られてきたお中元の宛名が故人であれば、代筆というよりは家族の言葉でお礼状を書きますので必要はないかと思います。
代筆の際には、名前の左下に【脇付(わきづけ)】の言葉を添えます。
脇付とは例えば
夫宛てのお中元のお礼状を妻が書くとき……夫の名前の左下に小さく「内」と書く
そのほか妻以外が代筆するとき……宛名の人物の名前の左下に小さく「代」と書く
妻が夫の名前の左下に書く「内」とは、「家内」の意味です。
そのほかの「代」は「代筆」の意味があります。
場合によっては脇付が必要なこともあるかと思いますので、忘れずに添えるようにしましょう。
まとめ
喪中のときのお中元のお礼状は、いつもより更に配慮した文章を心がけたいものですよね。
相手の状況や気持ち等を考えて、気持ちが楽になれるような言葉を届けましょう。