例年贈っている人にお中元を送りたいけれど、先様に不幸があったら。
いつも通りにお中元を送っても良いものなのかどうかと、迷うところですね。
喪中の人への季節の挨拶、お中元やお歳暮は贈っても良いのか。
送るとしたら気をつけるべきポイントはどこか。
すでにお中元を送っており、相手の方からお礼をいただいたらどう対応すべきか。
喪中の方へのお中元を贈る際の注意点についてまとめました。
喪中の人へのお中元は贈っても良いの?
喪中の人へのお中元、お歳暮は、基本的にいつも通りに贈っても問題はありません。
お中元もお歳暮も、日頃の感謝の気持ちを伝える行為です。
そして季節の挨拶として、
夏は「暑い時期に夏負けしていませんか?」
冬は「寒さが厳しいので体調いかがですか?」
などといった、相手を気遣う意味も含まれています。
感謝の気持ちと、季節の挨拶。
ですから喪中だからといって、控えることも遠慮することもありません。
それは贈る側でも贈られる側でも同様です。
ただしお中元を贈っていた相手が故人であった場合には、贈らないほうが良いでしょう。
これを機にお中元やお歳暮を終わらせても、失礼だとは取られないはずです。
まだ続けてお中元を贈るつもりであれば、宛名を故人ではなく、ご家族の別の方に変えて贈りましょう。
お中元での喪中のマナー【喪中の人にどう贈る?】
お中元の喪中のときのマナーとして、注意点を挙げておきましょう。
お中元は、四十九日を過ぎた忌明け後に贈りましょう。
喪中で気持ちが沈んでいるであろう時期に贈り物をしても、いつものようには喜んでいただけないかもしれません。
また、お中元を贈ると相手の方に
「すぐにお礼を言わなきゃ」「お礼状を書かないと」
という気持ちにさせてしまう可能性もあります。
今は大変な時期ですから、できるだけ相手の状況が落ち着いてからお中元を贈るのが良いでしょう。
時期をずらすとお中元シーズンが終わってしまうかもしれませんね。
そんなときは時期に合わせ「暑中見舞い」「暑中御伺い」として贈るようにしてください。
※ お中元時期から外れてしまったときの贈り方を確認する→ お中元を忘れてたどうしよう!7月下旬から8月になってもできること
普段のお中元では、のし紙は紅白蝶結び(花結び)の水引がついている、「熨斗」の印刷のあるのし紙を選びますよね。
※ 熨斗ってなに?→ お中元ののしは必要?不要なのはどんな時?書き方とマナー
喪中の場合は、水引も熨斗もない白無地の掛け紙を使用します。
デパートでもネットショップでも、喪中の際ののしに対応しているところはあると思いますので、お中元の品物を購入するときにそう伝えると良いですね。
掛け紙の表書きは、いつもと同じで構いません。
上に「お中元」「御中元」
または時期により
「暑中見舞い」「暑中御伺」
「残暑見舞い」「残暑御伺」
と書きましょう。
基本的には「贈る時期」と「のし紙」の2点に気をつければ大丈夫です。
でもさらに「ちょっとした気遣い」をすることで、相手の方の気持ちを楽にして差し上げることもできるかもしれません。
● 生ものや華美なものは避ける
お肉や魚介類などの生臭物は、喪中のお宅には贈るのはやめましょう。
華美なもの、華やかなお花や「おめでたい感じ」のするものも、喪中のときのお中元の品としては相応しくありません。
● 保存のきくものを贈る
相手の家が喪中であると、お供えなどで贈り物もたくさん届いている場合があります。
そこに保存のきかないものを贈ってしまうと、食べられず困らせてしまう恐れがあるので、できるだけ保存のきく品をお中元に選ぶと良いでしょう。
喪中と知らずお中元を贈ってしまったら
喪中だと知らないでお中元を贈ったあとに、実は不幸があったのだと知ったら。
相手の方も急な不幸で気が動転していたり、気持ちが沈んでいる状態でしょうから、今が喪中だという報せがなくても仕方ありませんよね。
知らされないことは知りようがないので、深く気に病む必要はありません。
ただそれでもマナーとしては、知らずに喪中にお中元を贈ってしまったことへのお詫びと、故人への悼み、遺族への慰めの言葉はかけておきたいものです。
この場合、まずは電話でも構わないと思います。
電話をかけたあとに、きちんとお礼状を出しましょう。
喪中のときのお中元のお礼は?
喪中の人からのお中元にもお礼はいつもどおりに対応すれば大丈夫です。
喪中に限らず、いただいたお中元のお礼は速やかに済ませるのがマナー。
まずはお礼状を送ります。
お返しをするのならしても良いのですが、これも相手の方の忌明けが済むまでは控えたほうが良いとされています。
なので喪中の人からのお中元に対しては
⒈ お礼状を先に送る
⒉ 相手の方の四十九日が過ぎてから品を贈る
お礼状は早めに。
お中元の品は遅らせて届けます。
喪中の人に送る「お礼状」には、いつも以上の配慮を忘れずに。
故人を悼む気持ち、ご家族への慰めの言葉を書いておきたいものです。
※ お礼状の書き方→ お中元のお礼状は喪中のときはこう書こう 例文と代筆するときの注意点
まとめ
相手が喪中のときのお中元でも、贈っても問題ありません。
四十九日の忌明けを待つこと。
のしに気をつけること。
相手を気遣う気持ちこそが、マナーです。