花粉症の諸症状で、夜眠れないことはありませんか?
日中もつらいけれど、夜になると特に鼻が詰まって苦しくなったり、鼻水が出っ放しで寝つけないなんて、花粉の時期であれば日常茶飯事です。
スギ・ヒノキ・ブタクサ……
数多くの花粉が順に飛散しており、これを完全に避けるのは不可能。
でも不眠が続くと体もうまく回復できず、免疫力も落ちて、さらに花粉症の症状が強まりそうな気がしますよね。
花粉症のつらい時期でも快眠するためにはどうすれば良いか、対策法をご紹介します。
花粉症が寝るときひどい
花粉症が寝るときひどい、と訴える方は多いものです。
安眠できないのはつらいですよね。
くしゃみや目・鼻のかゆみもそうですが、特に気になるのが鼻水・鼻づまり。
とめどなく鼻水が流れてきたり、完全に塞がれたように鼻が詰まったり、息苦しくてとても寝てなんていられません。
鼻が詰まっているとどうしても口呼吸になってしまうので、喉も乾いていがらっぽくなります。
また、鼻水が喉に流れ込む「後鼻漏」にもなりやすく、副鼻腔炎・蓄膿症などを発症するリスクも増えてきてしまいます。
寝るときに鼻づまりなどが悪化する場合、考えられる原因としては幾つかあります。
睡眠時の花粉対策を取るにも、まずは原因を突き止めてから。
思い当たる原因を探ってみてください。
● 日中、布団や衣類を外で干した
外に布団・衣類を干した際に付着した花粉を吸って、症状が出ている。
● 昼間吸い込んだ花粉に、夜になって反応している
個人差はありますが、人によって日中の花粉が夜に出やすいタイプもいます。
● 夜になって窓を開け、空気を入れ替えた
スギ花粉であれば、陽が出ている温かい日中に花粉を大量に放出しやすいです。
だからといって夜には花粉が飛散しないというわけではありません。
風が強い日であれば特にそうですが、花粉は地表に落ちても風があれば空中に舞います。
舞った花粉を吸えば、当然花粉症の症状は出てしまいます。
● 床に落ちている花粉を吸った
花粉を一つも持ち帰らず寝室まで辿り着くことは、難しいですよね。
花粉が服についていたり、体に残っていたりすることもあるし、その花粉が床に落ちていることはもちろんあります。
窓を開けた際に室内へと侵入した花粉が、床に落ちているのも、当然あることです。
寝ているときは床に近づきますから、それらの花粉を吸い込みやすくなります。
ベッドでも同じこと。
敷布団やシーツの表面に落ちた花粉を吸い込んでしまうのは、呼吸をしている以上、どうしても避けられませんよね。
● 寝るときは副交感神経が優位になるから
例えばぜんそくなどの患者さんが、夜になると発作を起こしやすいという話を聞いたことはないでしょうか?
人は通常、昼間は交感神経が優位になり、ある程度の緊張状態にあります。
眠るときは逆で、体を休めるために副交感神経が優位になり、リラックス状態になります。
この副交感神経が優位になると、目・鼻・喉の分泌物が出やすくなります。
過剰に副交感神経が興奮しやすいタイプもおり、そんな方は、副交感神経が活発になる就寝時にアレルギー反応が出やすくなる場合があります。
花粉症が夜にひどくなるときの対策
花粉症が夜にひどくなるときの対策は、原因から考えて導き出さなくてはなりません。
□ 衣類や寝具に付着した花粉を吸ったのが原因である場合
徹底した花粉の排除で、かなり症状が抑えられるはずです。
例えば、
● 外出から帰ってきたら玄関先で服を払う
● 帰宅したらお風呂へ直行
● 洗濯物は部屋干しにする
● 布団は外に干さず、布団乾燥機を使用する
□ 床に落ちた花粉が原因の場合
花粉を落ちたままにしないことが大切です。
● こまめに掃除する
● 寝る前に軽く雑巾がけをする
● カーペットにはコロコロを掛ける
□ 副交感神経が興奮しやすいのが原因の場合
副交感神経が興奮しやすいのかどうかの判断は、ご自分の「疲れタイプ」で大まかに確認してみてください。
例えば常にイライラしがちだったり、興奮しやすい、血圧高めで眠りが浅いなどの自覚があれば、交感神経が優位なタイプではないかと推測されます。
逆に、疲れやすくあまりやる気が起きないとか、些細なことで落ち込みやすいなどの自覚があれば、副交感神経優位型である可能性があります。
(あくまでも目安です)
副交感神経が興奮しやすいタイプかな、と思ったら、こちらの方法を試してみてください。
● 軽い運動を日課にする
● 朝起きたら日射しを浴びる
● 甘いお菓子は食べ過ぎないこと
花粉症で眠れないなら
花粉症で眠れないなら、お薬に頼るのもいいと思います。
「もう飲んでるけど」とか「できれば薬は飲みたくない」方もいらっしゃると思います。
「市販の薬が効果を感じられない」なんてこともあるでしょう。
私は市販の薬は飲みません。
持病があるため気軽に服用できないというのもありますが、市販の薬を以前飲んで、眠すぎて朦朧としてしまった記憶があるためです。
病院で処方してもらった花粉症の薬を飲んでいましたが、いずれにしても眠くなります。
花粉症で眠れないのだから、眠れれば良いような気がしますが、夜だけ眠気が出てくれるわけではありませんよね。
日中も眠くなるので、本当に困ります。
それを医師に相談したら、点鼻薬を処方してくれました。
鼻に入れてシュッとするだけ。
使い始めて2~3日くらいは、鼻がまだ詰まっているため効きをそんなに感じなかったのですが、それ以降は驚くほどスッキリして。
寝るときはもちろんですが、日中も花粉症の症状がピタリと止まって、数年ぶりに快適に過ごせました。
花粉症があまりにひどく、眠れないほどつらいときには、やはり病院で診てもらうのが最も早い回復につながるのではないかと思います。
アレルギーの点鼻薬は私には効きましたが、もちろん効果には個人差があります。
また、効果があったとしても、点鼻薬もお薬であることには変わりがありません。
副作用や、多用による依存性のことは、ちゃんと頭に入れておいたほうが良いですね。
かくいう私自身も、点鼻薬を使用してからのあまりの快適振りに毎日シュッとしていましたが、使い過ぎはやはり良くないと、今は思います。
鼻水が喉に流れてくる後鼻漏があると、点鼻薬も喉に流れてくる場合があります。
私はまさにそれで、のどの痛みにしばらく苦しみました。
お薬はなんであろうと、適度に、適切に使用すること。
適切な使用であれば、あまり体に負担をかけず、花粉症を軽減してくれると思います。
まとめ
花粉症で眠れない、寝つけない。
くしゃみや鼻水がひどくて、寝ていられない。
そんなつらい花粉症の症状への対処法は、まずは花粉をうまく避けること。
とにかく花粉を吸い込まないようにすること。
花粉であろうが、ほこり・カビなどのハウスダストがアレルゲンであろうが、部屋を清潔に保つことはアレルギー対策の一つとして欠かせません。
花粉症で眠れないほどつらいのなら、お薬も良いでしょう。
しかし、最も安全なのは根本的に体質を改善すること。
アレルギーの根治は難しいかもしれませんが、体力や免疫力を上げ、自律神経をうまく働かせるようにすることは、花粉症の軽減に繋がらないはずがないと思います。