ノロウイルスは感染力が強いウイルスです。
感染方法は汚染された食べ物による経口感染だけではありません。
問題なのが、感染者からの二次感染。
ノロウイルスの感染を予防するには、徹底した消毒が一番。
ノロウイルスから自分や家族を守るための、消毒方法をご紹介します。
ノロウイルスを消毒で予防
ノロウイルスは消毒で予防できます。
ノロウイルスの感染原因は、ほぼ2つに分けられます。
① ノロウイルスに汚染された食品を食べた
生牡蠣など、たまたまノロウイルスに汚染されていた食品を食べて感染します。
または調理する人や、食品に関わる人がノロウイルスに感染しており、その手から汚染された食べ物を食べたことによる感染。いわゆる食中毒ですね。
② ノロウイルス感染者の嘔吐物やふん便に触れた
ノロウイルスに感染すると、嘔吐下痢の症状が出ます。
症状がピークである発症から1~2日間ほどは、この嘔吐下痢の症状が激しく、子どもや高齢者などは我慢できず、その場で嘔吐したり衣類を汚したりすることがあります。
ノロウイルスは感染力が強いので、汚染物の処理や、感染者の使用したタオルなどを介しても容易に感染してしまいます。
汚れた衣類を洗剤で洗濯しても、ノロウイルスは死滅しません。
また、床やカーペットなどについた嘔吐物などをきれいに拭き取っても、乾いたあとウイルスが空気中に舞って、それを吸い込んで感染することもあります。
感染者がトイレのあとなどにしっかり手洗いしていなければ、感染者が触れた場所に触れて感染することもあるのです。
ノロウイルスで怖いのが、この二次感染。
二次感染を予防するには、とにかく消毒あるのみです。
ノロウイルスの消毒のやり方
ノロウイルスの消毒のやり方は、煮沸するか、消毒液を使って消毒する方法が主です。
アルコールでは殺菌できません。
煮沸、つまり熱湯殺菌するのも良いのですが、カーペットなど熱湯殺菌が難しい場合、消毒液を使ったほうが処理は楽かも知れません。
そこで、ノロウイルス感染対策として有効な消毒液の作り方をご紹介します。
使用するのは、次亜塩素酸ナトリウム。
家庭で簡単に用意できるものでは、ハイターなどに代表される【塩素系漂白剤】。
これらにも次亜塩素酸ナトリウムは含まれています。(表示をよくご確認ください)
では、ペットボトルと塩素系漂白剤を使った消毒液の作り方を、消毒する箇所別に作っていきましょう。
手で直接触れる物や箇所を消毒する場合の、消毒液の濃度は0,02%(200ppm)
よく洗った500mlのペットボトルに、半分ほど水を入れておきましょう。
そこへ、ペットボトルのキャップ2杯分(5ml×2=10ml)の塩素系漂白剤を入れます。
ペットボトルいっぱいに水を足し、蓋をしてよく振ったら完成。
良く洗った2lのペットボトルに水を半分ほど入れます。
ペットボトルキャップ2杯分(10ml)」の塩素系漂白剤を入れます。
ペットボトルいっぱいに水を足し、蓋をしてよく振りましょう。
塩素系漂白剤の表示はよく確認しておきましょう。
液体を注ぐときは、じょうごなどがあると注ぎやすいです。
完成した消毒液は時間が経過すると効果が薄れることもあります。
作り置きもできますが、できるだけ早めに使用することをおすすめします。
また、作るとき、使用するときはゴム手袋・マスクをして、換気を充分に行ってくださいね。
ノロウイルス対策は消毒!が基本
ノロウイルス対策は消毒が基本。
手作りの消毒液を使った消毒方法をまとめます。
■ ノロウイルス感染者の嘔吐物・便などを処理するとき
用意するもの
● 手作り消毒液(0.1%濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液)
● 使い捨てできる布やペーパータオル
その際外側から内側に向けてそっとぬぐい取るように
② 汚染物は拭き取った布やペーパータオルこと、ビニール袋・ポリ袋などに入れて、口をしっかりと閉じる
二重三重にして密封し、捨てる
③ ペーパータオルに消毒液をつけて、汚染された場所を拭き取る
充分滲み込ませるように拭くこと
④ 消毒液で拭いて10分ほど経過したら、水拭きして終了
嘔吐した場合、結構広範囲に飛散しているものです。
カーペットなら半径1.8m、フローリングならば半径2.3mは消毒しておきましょう。
■ 食器・調理器具、おもちゃなどの消毒
用意するもの
● 手作り消毒液(0.02%濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液)
● たらいやバケツ
② 消毒液を注ぎ10分程度浸す
③ よく水洗いして終了
■ 衣類の消毒
用意するもの
● 手作り消毒液(0.1%濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液)
● たらいやバケツ(その後洗濯機使用)
② 30分以上浸したら、洗濯機へ移し洗濯する
汚染物のついた衣類などの洗濯方法は、こちらにもまとめてあります。
参考にされてください。
ノロウイルスで普通に洗濯してしまったら 対処法と正しい洗濯方法
ノロウイルス感染予防に消毒液を使用する場合すべてに当てはまりますが、塩素系漂白剤の特性上、当然色落ちしたり、金属であれば錆びることもあります。
手持ちの家庭用塩素系漂白剤に書いてある「使用上の注意」はよく確認しておくようにしてくださいね。
まとめ
ノロウイルスの殺菌・除菌には、次亜塩素酸ナトリウムか熱湯を使用すること。
変色や腐食の恐れのあるものは、熱湯殺菌で対応するようにしてくださいね。
ただしやけどには十分注意してください。
手間をかけるのが難しければ、思いきって処分したほうが良い場合もあります。
その際も丈夫なポリ袋等に二重で包み、よく口を縛って処分しましょう。