「うっかりノロウイルスが付いたかもしれない衣類を、普通に洗濯してしまった…」
そんなときでも、落ち着いて対処すれば再汚染を防げます。
この記事では、
誤って洗濯してしまった後の“すぐやるべき対処”、
正しい洗濯方法、
家庭でできる“熱処理”の具体例
をまとめて解説します。
まずは「再汚染を防ぐ」ためにやること
① 洗濯槽をそのまま放置しない
ノロウイルスはアルコールに強く、家庭用の洗濯では不十分な場合があります。
まずは洗濯槽に残った水を排水し、空の状態で1回まわし、汚染水を残さないようにします。
② 洗濯槽を次亜塩素酸ナトリウムで消毒
塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めて、
0.02〜0.05%(200〜500ppm)濃度の消毒液を作り、洗濯槽の“満水”でつけ置き運転すると効果的です。
ノロウイルスに強い「正しい洗濯方法」
① まずは汚れをこすり落とす
吐物や便がついていた可能性がある場合は、
ビニール手袋をして流水でざっと洗い流してください。
(飛び散り防止のため、勢いを弱めて)
② 塩素系漂白剤を使用して洗う
ノロウイルス対策に最も効果的なのは次亜塩素酸ナトリウムです。
- 色柄もの:酸素系漂白剤(効果は弱め)
- 白いタオルや下着:塩素系漂白剤が確実
※金属ボタン・刺繍など漂白に弱い部分がある衣類は、部分的に「つけおき」する方法もあり。
家庭でもできる「熱処理」でウイルスを確実に減らす
ノロウイルスは 85℃以上で1分以上の加熱で失活 します(厚生労働省)。
家庭で再現しやすい熱処理の方法を具体的に紹介します。
① スチームアイロン(高温)で加熱する
手順
- 衣類を乾かす
- スチームアイロンを高温設定に
- 汚染が疑われる部分に、数秒ずつスチームを押し当てる
- 厚手の布は表裏どちらにも当てる
ポイント
- スチームは100℃以上なので効果が出やすい
- プリントTシャツなど熱に弱い素材は避ける
② 熱湯(85〜90℃)をかけて1分以上置く
※タオル・靴下など耐熱性のあるもの向け。
手順
- 汚れを軽く落とす
- バケツや洗面器に衣類を置き、熱湯をゆっくりかける
- 1分以上置いてから洗濯機へ
注意
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- 色落ち・縮みが起きる可能性あり
- やけどに注意
③ 乾燥機の「高温モード」を使う
洗濯後に高温乾燥することで、熱処理の補助になります。
- 高温モードで30〜60分
- 布団乾燥機(高温)は効果が弱めなので補助として使う
子ども服・タオルなどはどうする?
- タオル類:漂白+熱湯処理がもっとも確実
- 赤ちゃんの衣類:漂白剤が使えない場合は、
スチームアイロン or 高温乾燥を組み合わせる - 毛布・布団類:クリーニング店の高温乾燥が安全
どうしても不安な場合は…?
- しつこい嘔吐が続いた日
- 汚れの量が多かった場合
- 衣類が繊細で熱処理できない場合
部分的に漂白 → 高温乾燥 の組み合わせを。
「これで大丈夫?」と迷う場合は、
汚染が疑われる衣類だけ“別洗い”にするのが最も安全です。
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まとめ
- ノロウイルスは アルコールに強いが、熱と塩素には弱い
- うっかり普通洗濯してしまっても、
洗濯槽の消毒・漂白剤・熱処理を組み合わせれば対処できる - スチームアイロン・熱湯・高温乾燥の3つは家庭でもできて効果が高い
- 不安が残る場合は、汚染が疑われる衣類を個別に再処理すると安心


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