衣類についた泥汚れはなかなか落ちないものですよね。
泥汚れが頑固なのは、理由があるのです。
落ちない汚れというと「つけおき」が良いのかな?と思いますが、泥汚れにも効果はあるのでしょうか?
浸け置きするとしたら水とお湯、どちらが良い?
洗剤の種類は?
困った泥汚れを落とす方法をまとめました。
泥汚れにつけおきは効果ある?
泥汚れをつけおきすれば、いくらか落ちやすくなるものなのでしょうか。
泥汚れとは言っても、子どものユニフォームだったり、雨の日に跳ね返りで付いた泥だったり、様々ですよね。
なかでも子どもたちがつけてくる泥汚れは、普通に洗ってもきれいに落ちることはほぼありません。
その理由は、粒子が細かい泥がついているから。
子供たちがつけてくる泥は、学校だったり野球やサッカー等のグラウンドである場合が多いもの。
グラウンドなどで使われている土は粒子が細かいものが多いのです。
粒子が細かい泥なので、服の繊維の奥に入り込んで取れにくくなってしまうのです。
それは時間が経つほどに繊維にくっつき離れにくくなり、ますます落ちなくなるわけです。
「汚れ」と一言でいっても、種類があります。
・油溶性の汚れ
・不溶性の汚れ
この3種類が「汚れ」の種類。
それぞれの特徴を見てみましょう。
水に溶ける汚れ。
こぼしたジュースの糖分や、汗に含まれる塩分など。
水に溶けるので、容易に落としやすい。
【油溶性の汚れ】
水には溶けない酸性の汚れ。
油や人の皮脂など。
油溶性の汚れを落とすには、アルカリ性の洗剤を使い中和させること。
【不溶性の汚れ】
水でも溶けず、油にも溶けない汚れ。
泥は不溶性。
水につけて洗おうとすると、逆に繊維の奥に入り込んでしまい落ちにくくなってしまう。
困った不溶性の汚れである泥汚れ。
泥汚れが手ごわい理由が判明しましたね。
水にも油にも溶けない「不溶性の汚れ」である泥汚れ。
ただ単に浸け置きしても、残念ながら泥の汚れは落とせません。
泥汚れは水とお湯どちらが落ちるのか
泥汚れは水とお湯だとどちらを使えば落ちやすいのでしょう。
やはりお湯のほうが落ちる?
それとも泥が不溶性の汚れである限り、水でもお湯でも変わらないのでしょうか。
水でもお湯でも、しつこい泥汚れはただ浸けておいたところでキレイになってはくれません。
それだけではなく、水につけてしまうことで泥の粒子が繊維の奥深くにまで入り込んでしまい、余計に落とすのが困難になってしまうのです。
そういう意味では、泥汚れの衣類をつけおきしても意味はないと言えます。
しかしつけおきの前の準備をきちんとしておくと、つけおきも意味を持ってきます。
泥汚れを落とすには、順番が重要なのです。
洋服・靴下などについた泥汚れの落とし方
衣類についた泥汚れを落とすには、洗濯機に入れる前が勝負。
その際に使用する洗剤が「液体洗剤」か「固形石鹸」であるかによって、多少手順が変わってきます。
どちらを使うにしても、下記の前準備は必要工程です。
泥で汚れた乾いた状態の衣類から、土を叩いて落とす
まず最初に付着している目立った土汚れや砂などを、手ではたいたりブラッシングして落とします。
もし泥汚れがついている部分が湿っているようなら、先に乾かしてから目立つ泥をあらかた落とします。
乾いている、ということが重要なので、決して先に水に浸けないようにしましょう。
⒈ 泥汚れの部分に洗剤を直接つける
液体洗剤をキャップに取って、衣類の泥汚れ部分につけます。
泥汚れ部分に洗剤をなじませてください。
⒉ 洗濯槽の一番下に入れて洗濯機を回す
洗濯機は羽の上が最も洗浄する力が強いです。
汚れのひどいものは洗濯槽の底の上に置くようにしましょう。
洗剤は、トータルで考えてOK。
先に泥汚れ部分につけた洗剤を差し引いた量の、残りの洗剤を入れれば良いです。
標準コースで洗います。
お湯で洗うと尚良いです。
⒈泥汚れ部分に直接石けんを擦りつける
あらかた泥を落とした衣類に石鹸をこすりつけます。
⒉ もみ洗いする
先に石鹸をこすりつけたら水につけてもみ洗い。
もみ洗いしていても落ちそうもないときは、洗濯板があればそれを使うと落ちやすいです。
ブラシ等で泥を掻きだすようにこするのも可。
⒊ 洗濯機に入れて洗う
洗濯槽の底に入れて普通に洗濯機を回します。
液体洗剤でも固形石鹸でも、水につける前に直接泥汚れ部分につけることは同じです。
繊維の滑りを良くし、泥の粒子が落ちやすくするためです。
しかしこの手順でやっても落ちないような、強力な泥汚れも時にはありますよね。
そんなときには「つけおき」が有効です。
泥汚れ部分に固形石鹸、あるいは液体洗剤を塗りこんだ状態の衣類を浸け置きます。
水が良いかお湯が良いかですが、これは断然「お湯」のほうで。
泥は不溶性の汚れなのになんで?と思われるでしょうが、衣類についている汚れは泥だけではありません。
人の皮脂(油)なども付着しています。
皮脂はお湯によって落ちやすくなるので、40℃程度のお湯で洗うのがきれいになりやすいのです。
たらいなどに40℃~50℃程度のお湯を張り、そこに石けんを塗りこみもみ洗いした衣類を浸けておきます。
時間は1~2時間程度です。
泥汚れを取る裏ワザも、一つご紹介します。
40℃程度のお湯のシャワーを、衣類の裏側から当てるという方法もあります。
ただし注意点は、界面活性剤入りの洗剤を塗布してから、必ず裏側からシャワーをかけること。
泥のついた表面からシャワーをかけると、泥の粒子が押しつけられて繊維に入り込んでしまいます。
手順を間違えると逆に汚してしまいかねないので、注意してくださいね。
泥汚れのつけおきに洗剤はどれがいい?
泥汚れのつけおきに洗剤はどれが良いのでしょう。
個人的には「軽い泥汚れ」には手持ちの普通の洗濯洗剤を使用しており、それで充分落とせています。
ただ、液体洗剤だとドロッとした感じのものよりは、汚れ部分に塗りやすいサラッとしたタイプの洗剤が塗りやすくておすすめです。
ユニフォームや体操着などしつこい泥汚れが多いのであれば、泥汚れ専用の洗剤が各メーカーで販売されているので、それらを選べば問題ないでしょう。
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スティックタイプは塗りやすいです。
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様々な泥汚れ用洗剤があるので、お気に入りを見つけておくと毎日のお洗濯も楽になりますね。
まとめ
泥汚れは手順を間違うと、全く落ちなくなってしまいます。
・最初にドロを落とすこと
・乾いた状態で洗剤を塗布すること
特にこの2点が重要です。
これを守れば軽い泥汚れならつけおきしなくても問題なく落ちるはず。
しつこい泥汚れも、専用の洗剤でしっかり前準備して洗うと、案外するっと落ちてくれるものです。
毎日のお洗濯、すっきり気持ちよく仕上げたいですね。