革靴の手入れと雨の染み 濡れたレザーのアフターケア

投稿日:2018年3月15日 更新日:

革靴が雨に濡れてしまったら、発生しやすい雨染み。

くっきりとした雨シミを見ると、もう履けなくなるのではないかと不安がよぎりますね。

雨に濡れてしみになってしまった革靴の手入れ方法。

雨シミになった革靴をよみがえらせるアフターケアをまとめました。

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革靴の手入れは雨の染みの場合こうする

革靴の手入れですが、雨によるシミの場合、なぜこのような雨染みが発生するのかを知っておきましょう。

「そんなの雨に濡れたからに決まっている」
と思われたでしょうが、革靴の雨染みは大抵ソールに近い部分についているはずです。

雨が降っていたのだから、当然アッパー(甲)の部分にも雨はかかっていたのにも関わらず、なぜ雨染みはソールの側にできるのか。

それは、地面に接しているソールから雨水が革に浸透する際、不純物も一緒に吸い上げてしまったからなのです。

水に含まれていた不純物はそのまま残り、雨染みとなって革靴に跡を残します。

これが雨染みの正体です。

合成皮革だと樹脂に覆われているため、多少の雨水にも影響は受けにくいです。
しかし本革の場合、濡れるとどうしても水が染み込みます。

パッと見て革靴の表面が軽く濡れた程度であれば、ついている水分をきれいに拭き取り、ケアをしてあげれば問題ないかもしれません。

でも部分的にくっきりと色が濃くなるほどに、水が染み込んでいたら要注意。
半乾きになっても水が染みている跡が残っていたら、対処しなければそのまま雨染みとして残ってしまいます。

また、雨水に含まれる不純物だけが、雨染みの原因ではない場合もあります。

革靴の【コバ】と呼ばれるソールの側面部分のインクが、雨に濡れて革の部分にまで上がってきてしまい、そのまま乾いてしまいシミになってしまうことも。

いずれにせよ「雨染み」は革靴の濡れた程度と乾き方の程度の差であり、となると対処法としては、革靴全体をおなじ状況にしてあげること。

つまり、真水で一旦革靴をまるごと濡らしてしまうということです。

革靴の雨の日のアフターケア

革靴の雨の日のアフターケアで、雨染みを自力で消すことは不可能ではありません。

革靴を濡らすというと、驚かれる人もいるでしょう。

革製品を水につけてはいけないという話は、まるで常識のように言われていますが、実は革と水は相性が悪いというわけではないのです。

濡れた革が硬くなるなどのトラブルは、濡れたまま放置してしまったことが原因。
水に濡らしたから革がダメージを負ったのではありません。

適切に処置すれば、革靴の丸洗いは理に適った方法です。

いずれにせよ雨シミの正体が、革に染み込んで乾いてしまった不純物である以上、それを落とすにはその不純物を洗い流すしかあないわけです。

革靴を洗うのに必要なグッズ

● ステインリムーバー
● サドルソープ
● スポンジ
● ブラシ
● シュークリーム
● あればシューツリー
(なければ新聞紙)

靴についた雨染みの落とし方

まずは革靴の汚れを落とす
靴ひものあるタイプなら、外しておく。
ステインリムーバーで、革靴の汚れやワックス・油分を落とす。

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革靴全体を水で濡らす
スポンジに水を含ませて、革靴全体に均一に水が行き渡るように濡らしていく。
決して擦り過ぎず、やさしく扱うこと。

サドルソープで洗う
ブラシにサドルソープをつけ、革靴の表面をやさしく洗う。
ブラシをくるくると回しながら泡立て、全体に泡を行き渡らせる。

泡を拭き取る
サドルソープで泡立てた泡は、水で洗い流さないこと。
浮き出た汚れだけを布で拭き取る。
サドルソープには革を潤す成分が含まれているので、洗い流さなくてもOK。

シューツリーを靴に入れて形を整える
シューツリーとは、木製のシューキーパー。
革靴の形を整えるだけでなく、木製なので除湿や脱臭の効果もあり、おすすめ。
もちろん普通のシューキーパーでも可。
シューキーパーもなければ、新聞紙を丸めて革靴の中に詰め、シワをのばして整える。

陰干しする
直射日光は革にはNG。
風通しの良い日陰で干すこと。
踵を浮かして壁などに立てかけておくと乾きやすい。
新聞紙を入れた場合、時折新しい新聞紙と交換すること。

シュークリーム(靴クリーム)を塗る
乾いたら、あとはいつものお手入れと同じ要領で。
水洗いや乾燥させる際に落とした油分を、革靴に補ってあげる。

注意点として、丸洗いに適さない革靴の種類もあります。

石鹸(サドルソープ)を使うので、スエードやヌバックなどの毛羽立ちのある革素材には向きません。
起毛に石鹸がくっついてしまうのです。

また、エナメルなどの艶のある革靴も、丸洗いすることによってその光沢に影響が出てしまう場合もあり、おすすめできません。

染料によっては、牛革でも難しい場合があります。
薄い色味の水性染料で染められた牛革は、シミになる恐れがあります。

履いている革靴が薄めの色であれば特に、染料を確認してからが良いですね。

まとめ

革靴を丸洗いすれば雨染みが落ちるなんて、驚きですよね。

そもそも雨染みがセルフケアで改善するなんて、思いもしないのではないでしょうか。

もし不安があれば、靴修理や靴クリーニングにお任せするのが確実です。
ただ一応の原理としては、革靴の丸洗いは雨染み対処法として正しい方法なのです。

「雨染みがひどいから処分するしかないかな」
と思うくらいなら、せっかくだからやってみるのも良いかもしれません。

革靴の丸洗いをしてみると、仕上がりの気持ちの良さに癖になってしまうかもしれませんよ。



☆記事が紹介されました。

看護師さんのための情報サイト「ナースときどき女子」様にて、当記事が掲載されました。

記事はこちら↓
おしゃれ好きな看護師さん注目!ファッションアイテムのお手入れ法&グッズ特集

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