久しぶりに取り出してみたら、着ようと思っていた服に防虫剤の強烈な臭いが。
こんなにキツイ臭いだと、とてもじゃないけど出かけられない。
衣替えの季節にはよくある話です。
フォーマルスーツや浴衣など、特定の時期にしか着ない傾向のある衣類なども、取り出してみて樟脳やナフタリンなどの防虫剤臭にげんなりしてしまうこと、ありますよね。
衣類やタンスに染み付いた、防虫剤の消臭方法をまとめました。
防虫剤の臭いを消す方法
防虫剤の臭いを消すには、いくつか方法があります。
ナフタリンや樟脳などの、臭いの強い消臭剤に悩まされていたら、ぜひ試してみてください。
⒈ 風を通す
防虫剤はそのほとんどが揮発性です。
空気中に揮発する性質のものですから、風を通せば臭いも飛びます。
ちょっと防虫剤の臭いが気になる程度だったり、その服を着ていくまでに日があるようだったら、風通しの良い日陰に2~3日干しておけば大丈夫です。
⒉ スチームアイロンをあてる
防虫剤の臭いを取りたい衣服から2~3cm離して、スチームアイロンの蒸気のみを当てます。
蒸気が繊維の中にまで入り込むことで、防虫剤の臭いが浮き上がりやすくなります。
スチームはたっぷり衣類に当ててくださいね。
その後ハンガーにかけた衣服を、風通しの良い場所で陰干しします。
服を着るまでに日にちがあるのなら、2~3日干しておけばだいぶ臭いも抜けてくるはずです。
⒊ お風呂場に吊るしておく
スチームアイロンがなくても、防虫剤臭の強い衣類を浴室に吊るしておけば、同じ原理で臭いが取れます。
蒸気が重要なので、入浴後などの蒸気たっぷりの浴室にかけておくようにしましょう。
浴槽にお湯を張っていなかったら、高い位置からシャワーをかければ浴室内に蒸気が立ちます。
一晩浴室に吊るしておき、翌日陰干しをして風を通します。
まだ臭いが抜けていなかったら、何度かこれを繰り返しましょう。
ちなみにこの方法、服のシワ伸ばしにも効果ありです。
服のシワをアイロンなしでどうにかしたい!対処法と洗濯・防止術
⒋ ドライヤーをあてる
急いでいる、着るまでに間がない。
というときはこの方法がおすすめ。
紙袋の中に防虫剤の臭いのついた衣類を畳んで入れます。
そこにドライヤーの温風をあててください。
時々服のたたみを変えたり、向きを変えて、衣類全体に満遍なく温風が当たるようにしましょう。
ドライヤーの温風で防虫剤のにおい成分を気化させるのを早めます。
紙袋を併用することで、ドライヤーの温風を循環させ、効率を高めます。
熱に弱い衣服なら冷風でもOK。
温風は衣類の生地を傷める恐れもあるので、充分に注意してください。
また、ヤケドにも気をつけてくださいね。
⒌ 冷蔵庫用の脱臭剤を使う
衣類をポリ袋などの密封できる袋に入れます。
そこに「冷蔵庫用の脱臭剤」を一緒に入れておくだけ。
しっかり袋の口を閉じ密封して1日ほど置けば、防虫剤の臭いも取れます。
防虫剤の臭いは洗濯で落ちる?
防虫剤の臭いを洗濯で落とそうとする人は多いですが、防虫剤の臭いの成分は洗濯では落ちない場合があります。
むしろ水につけて臭いが強くなる防虫剤もあります。
ナフタリンなどの成分は、繊維の奥にまで染み込んでおり、水につけると溶けだす性質があります。
乾くといくらか臭いも薄まりますが、あまりに強烈な防虫剤臭があると、洗濯槽にまで臭いが移ることもあるようです。
そもそも樟脳やナフタリンなどの防虫剤の成分は揮発性ですから、この臭いを取るためには、水や洗剤で洗濯するよりは揮発させて落とすほうが断然効果的。
前章の「防虫剤の臭いを消す方法」を試してみても臭いが抜けないという場合、下手に自宅で洗濯して臭いを広げてしまうよりは、クリーニングに出してプロの手で消臭してもらったほうが良いかもしれません。
それでも洗濯することによって、衣類に残っていたかもしれない皮脂などを落とし、そこについていた防虫剤の成分を落としやすくする可能性もあります。
私の場合、まずドライヤーである程度防虫剤の臭いを飛ばしました。
たらいにぬるま湯を張り、酵素系の洗剤を溶かして、防虫剤の臭いのついた衣類を浸け置きします。
1時間くらい浸けたあと、ジャブジャブ手洗い。
その後洗濯機に入れて普通に洗いました。
陰干しが基本ですが、私は2時間ほど日干ししました。
色あせも心配でしたが、防虫剤の臭いが残るほうが嫌だったので。
そこからは陰干し。
2日は風通しの良い場所で吊るしたままにしておきました。
結果、臭いはほとんど消えて、普通に着られています。
私の場合はたまたまうまくいきましたが、防虫剤の種類やついた臭いの強さなどで結果は変わると思います。
少しでも不安がある人は、クリーニングに出すことをおすすめします。
タンスについた防虫剤の臭いには
タンスについた防虫剤の臭いも、手を打っておくべきでしょう。
せっかく衣類の防虫剤臭を落としても、タンスの中が防虫剤の臭いを染み込ませてしまっていたら、収納した衣類に再び臭いが染み付いてしまいます。
タンスも消臭をしてから、衣類をしまうようにしたいところですね。
● 引き出しをすべて取り出して日干し
日干しできない材質のタンスは、日陰で風に当てるだけでも良いです。
● タンスの中に扇風機などで風を当てる
風を当てて防虫剤の臭いを飛ばします。
● 引き出しの底に新聞紙を敷く
新聞紙は湿気を吸います。
湿度が高いと防虫剤の臭いも残りがちなので、新聞紙を敷いてから衣類を収納すると良いですね。
● 備長炭をタンスの中に入れておく
備長炭を新聞紙や和紙などで包み、衣類につかないようにタンスの中に入れておきます。
防虫剤の臭いを取るのに役立ちます。
まとめ
ナフタリン臭や樟脳のキツイ臭いなど、防虫剤の臭いが着ている服から漂っているのは嫌なものです。
衣類についた防虫剤の臭いも、タンスやクローゼットに染み付いてしまった防虫剤臭さも、これを機にスッキリ消臭してしまいましょう。