引っ越す物件を探していたら、いい感じの部屋が見つかった。
でもそれが1階の部屋だったら……
やっぱりちょっと不安になりますよね。
一人暮らしの女性が1階に住むのは、防犯上好ましくないことだと、よく耳にします。
確かに一階は地面に接しているぶん、ほかの階よりも侵入しやすいように思えます。
せっかくのお気に入り物件、逃すのは惜しい。
だけど不安も消えない。
そんなときの判断材料として、この記事をご活用ください。
一人暮らしで1階は危険
一人暮らしで1階は危険だといいますが、それは次の理由からです。
● 犯罪者が容易に侵入しやすい
1階はどうしても侵入者が侵入しやすいため、犯罪被害に遭う確率も高くなります。
マンションで狙われやすいのは、1階、2階、最上階。
低層階である1階2階はいうまでもありませんが、実は最上階も、屋上などから「侵入されやすい」ものなのです。
もちろん犯罪者に狙われれば、どの階も被害に遭う可能性はあります。
それでも1階の場合は、やはり侵入が容易であること。
侵入者からしても、万が一見つかってもすぐに逃げられる状況であること。
これらを鑑みて、1階は目をつけられやすくなる傾向があります。
犯罪者のすべてが侵入慣れしているわけではありません。
慣れていない侵入者なら、入りやすい1階を狙うでしょう。
どの階に住んでいても危険はありますが、どうしても1階はそのリスクが高くなります。
一人暮らしの女性は1階のオートロックありでもNG
一人暮らしの女性が1階でもオートロックがあれば良いのかというと、そうとも言えません。
オートロックがあっても、実は容易に侵入できる造りの建物は多いものです。
例えば、裏口がある。
雨どいや自転車置き場をちょっと登れば侵入できる。
人の出入りが多い。
などという、オートロックがほぼ意味がないような状況の物件も珍しくはありません。
住人の後ろについてマンション内に入り込むのも簡単です。
同じマンションやアパート内とはいっても、最近は隣の人の顔も知らないような場合も多く、たとえ不審者が侵入していたとしても気づかないことがあります。
新築のマンションがよく犯罪のターゲットになりやすいといいますが、それは「まだ人間関係が希薄だから」という理由があるようです。
隣近所との付き合いもほぼない。合ってもまだ浅い。
だから侵入しても住人か泥棒かの区別がつかず、犯罪に気づかれないパターンが多いのです。
一人暮らしの女性が防犯のためにオートロックの部屋に住んだとしても、実はあまり防犯上意味を成していない造りであったなら、残念ながらそれほどの防犯効果は期待できないといえるでしょう。
女性が一人暮らしをするのに最も被害に遭いにくいとされている部屋は、以下のとおりです。
(※もちろん確実に安全だというわけではありません)
1階・2階・最上階を覗く中央の階は、比較的侵入されにくいといわれています。
● 角部屋以外
角部屋は死角になっている造りも多く、いざというときにも逃げ場がない、なんてことも。
できれば真ん中あたりで、見通しの良い部屋が良いでしょう。
● オートロックで管理人さんが常駐している
オートロックのマンションで管理人さんが常にいるのなら、犯罪の抑止力になります。
● 監視カメラ・宅配ロッカー・モニター付きインターホンがある
これらが揃っていれば、防犯意識の高いマンションであるといえるでしょう。
● マンション周辺の人通りが多く、夜も明るい
人通りの少ない暗い道路沿いに建つマンションは、侵入者の格好の餌食です。
見通しの良い、夜でも明るめの通りが理想です。
近くにコンビニや交番があれば尚良しですね。
そうはいっても、これらの条件がすべて整っている環境というものは、なかなかありません。
あっても家賃が高額であったり、通勤や通学には不便な立地だったりもします。
空いている部屋が1階しかない。
そんなに色々と物件を見ている時間がない。
どうしても1階の物件しか見つけられず、そこに住むことが決定したら、女性一人暮らしの防犯対策はしっかり取らなければなりません。
女性の一人暮らし1階の防犯
女性の一人暮らし1階の防犯対策として、やっておきたいものをまとめておきます。
1階に住むとき以外でも当然使える対策ですが、周囲の目に触れやすい1階の部屋の住人さんには、徹底していただきたい防犯策です。
● カーテンは女性らしくないものを選ぶ
いかにも女性らしいピンクや花柄などのカーテンは、「女性が住んでいますよ」というアピールにしかならず、防犯の面ではあまりおすすめできません。
せっかくの一人暮らし、好きな色や柄のカーテンを使いたい気持ちは分かりますが、ここは安全のためガマンしましょう。
● ポスト・表札に名前を入れるなら苗字のみで
最近はファミリーで住んでいても、ポストや表札に名前を入れない家庭も見かけます。
単身で暮らしている方ではなおさら、ポスト等に名前を書いていない方は多いですよね。
郵便物の誤配も結構ありますし、ポストに名前を入れていないデメリットもありますから、表札を出さないでいるのが良いとは一概には言えません。
しかし名前を書いておくのなら、「苗字のみ」にしておきましょう。
フルネームだと、女性の単身世帯だと分かってしまいます。
● 引っ越しの挨拶は複数人で
引っ越しをしてまず行うのが「引っ越しの挨拶」ですが、女性の一人暮らしではこの挨拶自体をされない方もいらっしゃいます。
確かに防犯対策として「あえて引っ越しの挨拶をしない」というのはアリです。
しかし一方で、隣近所の方の顔が分からない、同じマンション・アパート内の住人の顔が分からない、なんてことも。
自分の身の回りの環境を把握しておくことは、防犯上大切なことでもあります。
引っ越しの挨拶はしておいても損はないでしょう。
ただし挨拶に伺うときは、ご家族や友人・知人にお願いして、複数人で行くのが良いですね。
お父さんでもお兄さんでもいいので、その際は男性について来てもらいましょう。
女性の一人暮らしなのか判断がつかない。
一人暮らしのようだけど、しょっちゅう人の出入りがあるようだ。
このような印象を持ってもらうことで、犯罪の抑止力になることもあります。
● 防犯アイテムを使う
窓や玄関にセンサー付きのライトを設置したり、窓に補助錠をつける。
防犯アラームやブザーをつける、というのは定番ですね。
定番なだけあって、きちんと効果も期待できます。
過信はいけませんが、このような防犯対策グッズをうまく使うのも、安全な暮らしのために必要です。
ワンドアツ―ロックが基本です。
賃貸でも取り付けできる補助錠もありますので、試してみてください。
● ドアチェーンは決して外さない
ドアガードやドアチェーンは常時かけておきましょう。
これは基本ですから、癖づけておいてください。
宅配の方が来ても、チェーンをかけたままハンコやサインをして、荷物はドアの外に置いたままにしておいてもらいます。
防犯のためにはちょっとやりすぎかな、くらいで丁度いいのです。
無防備にドアを全開にして訪問者の対応をするのは、絶対にやめてくださいね。
● 洗濯物は室内に
日射しに当ててカラっと乾かしたいところですが、洗濯物は室内干しをおすすめします。
室内に干しても、窓を通して外から見える場所だとあまり意味はありません。
タオルやシーツなどは外干しでも良いのですが、性別の分かる服や下着は絶対にNGです。
場所の関係でどうしても窓辺に干す必要がある場合、男物の下着を一緒に干す方法は、古典的ではありますが有効です。
● 帰宅時は誰もいなくても「ただいま」という
誰もいなくても、帰ったら「ただいま」と声に出して言いましょう。
一人暮らしを悟られないためです。
● 短時間の外出でも必ず施錠する
ゴミ出しなどで外に出た場合、すぐに終わるからといって鍵をかけないのは危険です。
その隙に室内に侵入される恐れもありますから、たとえ数分でも、必ず施錠するようにしましょう。
● 犯罪発生状況マップを利用する
お住いの地域により、事件事故等の犯罪発生状況が確認できるマップが、ネット上でみられます。
生の情報を知り、防犯に役立てましょう。
まとめ
女性の一人暮らしで1階は進んでおすすめできる物件とはいえませんが、きちんとした防犯対策を取ることで、居心地の良い安心できる部屋にすることは可能だと思います。
そうはいっても、マンションのオートロックや防犯グッズなどを過信せず、自己防衛の意識をしっかり維持しておいてくださいね。
防犯対策を取りつつ、楽しい一人暮らしを満喫しましょう!